こんにちは、阿久梨絵です!
Python は複数バージョンを同時にインストール可能ですが、最新版が優先されてしまうことも多く、古いバージョンでスクリプトを実行したい場合は工夫が必要です。この記事では、フルパス指定で古い Python を起動する方法を解説します。
なぜフルパス指定が必要なのか?
・python コマンドは環境変数 Path に依存し、最新版が優先されがち
・py ランチャーでもバージョン指定は可能だが、明示的に古いバージョンを使いたい場面ではフルパスが確実
・IDEやバッチファイルで特定バージョンを使いたいときにも便利
フルパスで古いPythonを起動する手順
① Pythonのインストール先を確認
通常、Pythonは以下のようなパスにインストールされます。
・Python 3.13
`C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Programs\Python\Python313\python.exe`
・Python 3.10
`C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Programs\Python\Python310\python.exe`
※インストール時にカスタムパスを指定した場合は、そちらを使用してください。
② コマンドラインでフルパス指定
“C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Programs\Python\Python310\python.exe” myscript.py
・`“`で囲むことで、スペースを含むパスでも正しく認識されます
・`myscript.py` は実行したいPythonファイルのパス
③ バッチファイルで自動化(任意)
@echo off
“C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Programs\Python\Python310\python.exe” myscript.py
pause
これで、ダブルクリックで古いバージョンのPythonを使ってスクリプトを実行できます。
補足:仮想環境との併用
仮想環境を使えば、プロジェクトごとにバージョンを固定できます。
“C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Programs\Python\Python310\python.exe” -m venv myenv310
myenv310\Scripts\activate
注意点
・フルパス指定は環境変数に左右されないため、確実に目的のバージョンを使える
・スクリプト内で `sys.version` を使えば、実行中のPythonバージョンを確認可能
・複数バージョンを共存させる場合は、インストール先を明確に管理することが重要
まとめ
Python の複数バージョンを共存させる際、フルパス指定は最も確実な方法です。環境変数やランチャーに頼らず、明示的に古いバージョンを使いたい場面では、ぜひ活用してみてください。
阿久梨絵でした!