こんにちは、阿久梨絵です！
ソフトウェア開発に携わっている人なら、「Works on My Machine（ 俺の環境では動く ）」というフレーズを聞いたことがあるかもしれません。これは開発者が、自分のPC上では正常に動作するのに、他の環境ではエラーが発生する際によく使われる言葉です。本記事では、その背景や原因、そして問題を防ぐための対策について解説します。
「Works on My Machine」の由来
このフレーズは、開発者がテスト中に「自分の環境では問題なく動くのに、他の環境では不具合が出る」場面でよく使われます。
一種の開発者の「言い訳」になりがちですが、実際のところ、開発環境ごとの違いによって発生する問題は決して珍しくありません。
この現象は、特に以下のような状況で頻発します。
・他のマシンでは依存関係が不足している（ライブラリのバージョン違い）
・環境変数や設定ファイルが異なる
・OSやプラットフォームの違いによる互換性の問題
・開発環境と本番環境で動作条件が異なる
「Works on My Machine」の典型的な例
開発者がこのフレーズを使う場面には、いくつかの共通点があります。
具体的には、次のようなケースが典型的です。
① ライブラリや依存関係のミスマッチ
開発者：「コードを書いたけど動くよ！」
テスター：「え？こっちではエラーが出るけど…」
原因：開発環境ではインストール済みのライブラリが、テスト環境では入っていない。
② 環境変数の違い
開発者：「API動かしてみたら成功した！」
運用担当：「本番環境ではエラーが出てるぞ…」
原因：環境変数の設定が開発環境と本番環境で異なっている。
③ OS・プラットフォームの違い
開発者：「Windowsでは動く！」
ユーザー：「Macでは動かない…」
原因：OSごとのファイルパスの違いや、特定の設定が反映されていない。
「Works on My Machine」問題を防ぐための対策
この問題を回避し、すべての環境で安定した動作を保証するためには、いくつかの工夫が必要です。
環境の統一
開発者のPC環境と本番環境を統一することで、動作のばらつきを減らす。
例：Dockerを使って環境をコンテナ化し、どこでも同じ環境で動かせるようにする。
CI/CD（継続的インテグレーション／デリバリー）の導入
GitHub ActionsやJenkinsなどのCIツールを利用して、自動テストを実施。
異なる環境での動作確認を徹底する。
依存関係を明確に管理
パッケージ管理ツール（npm、pip、composerなど）を使い、プロジェクトに必要なライブラリを明確に定義する。
テスト環境での動作検証
開発環境だけでなく、本番環境と同じ条件のテスト環境で動作チェックを行う。
まとめ
「Works on My Machine」は開発者の間でよく聞かれるフレーズですが、これは環境の違いによる問題を象徴するものです。
開発者のPCでは動作しても、他の環境で動かないケースを防ぐためには、適切な環境管理とテストの実施が不可欠です。
次にコードが動かなかったとき、「 俺の環境では動く 」と言う前に、環境の違いをチェックしてみましょう！
阿久梨絵でした！
