品質の悪いプログラム を再生させる実践アプローチ

こんにちは、阿久梨絵です!
技術的負債が積み重なったコード
バグが多くて触るのが怖いモジュール
仕様が不明瞭で誰も手を出せないレガシーシステム

そんな“ 品質の悪いプログラム ”に直面したとき、
私たちは「直すべきか」「作り直すべきか」で悩みます。

この記事では、 品質の悪いプログラム にどう向き合うべきか?
その判断軸と、現実的な改善アプローチを整理します。

1. まずは「現状の可視化」から始める

品質が悪いとはいえ、何が悪いのかが分からなければ改善できません

以下のような観点で、現状を“見える化”しましょう。

バグの頻度・傾向(ログ、チケット、ユーザー報告)
テストカバレッジ(ユニットテスト、E2Eテストの有無)
コードの複雑度(循環的複雑度、依存関係)
ドキュメントの有無(仕様書、設計書、README)

この時点で「そもそもテストがない」「誰も仕様を知らない」なら、作り直しの検討ラインに入ります。

2. テストを繰り返す:壊さずに直すための“安全網”

品質改善の第一歩は、テストの整備です。

ユニットテスト:関数単位での正しさを担保
統合テスト:モジュール間の連携を確認
回帰テスト:修正による“副作用”を検出

テストが整っていれば、安心してリファクタリングや修正ができるようになります。
逆に、テストがない状態での修正は“地雷原を裸足で歩く”ようなものです。

3. 作り直すべきか?判断の3つの軸

以下の3つの観点から、「リファクタリング」か「再構築」かを判断します。

判断軸リファクタリング向き作り直し向き
仕様の明確さ仕様が残っている/理解できる仕様が不明・属人化している
テストの有無テストがある/追加できるテストがない/追加が困難
構造の健全性層構造・責務分離がある程度あるスパゲッティ構造・密結合

3つすべてが“作り直し向き”なら、再構築を検討する価値ありです。

4. 第三者の視点を入れる:バイアスを排除する

品質が悪いコードに長く関わっていると、“慣れ”や“諦め”が判断を鈍らせます。
そこで有効なのが、第三者レビューや外部の技術顧問の導入です。

コードレビュー:構造・命名・責務の観点で指摘をもらう
アーキテクチャレビュー:設計レベルでの改善提案を受ける
QAチームによるテスト観点レビュー:見落としやすいケースを補完

第三者の視点は、“自分たちでは気づけなかった問題”を浮き彫りにしてくれます。

まとめ

品質が悪いプログラム は、まず“見える化”から始める
テストを整備すれば、壊さずに直せる“安全網”ができる
仕様・テスト・構造の3軸で“作り直すべきか”を判断する
第三者の視点を入れることで、改善の精度と納得感が高まる

品質の悪さは、放置すれば“負債”になりますが、
正しく向き合えば“改善の起点”にもなります。
阿久梨絵でした!

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