サイバーセキュリティ強化: ゼロトラスト vs. SASE—新時代のネットワーク防御戦略

こんにちは、阿久梨絵です!
近年、企業のIT環境はクラウド化が進み、リモートワークの普及により従来のセキュリティモデルでは対応が難しくなっています。そこで注目されているのが ゼロトラスト と SASE(Secure Access Service Edge) です。本記事では、それぞれの特徴と導入のポイントを解説します。

ゼロトラストとは?

ゼロトラストは、「何も信頼しない」 という考え方に基づくセキュリティモデルです。従来の境界型セキュリティ(社内ネットワークは安全、外部は危険)とは異なり、すべてのアクセスを検証し、必要最小限の権限を付与することで、内部・外部の脅威からシステムを守ります

ゼロトラストの主な特徴

すべてのアクセスを検証(ユーザー・デバイス・アプリケーション)
最小権限の原則(必要なデータ・システムのみアクセス許可)
継続的な監視と認証(リアルタイムで異常検知)

ゼロトラストの導入メリット

内部脅威の防止:社内ネットワークの安全性を過信せず、アクセスを厳格に管理
リモートワークのセキュリティ強化:どこからでも安全に業務が可能
データ漏洩リスクの低減:不正アクセスを防ぎ、情報資産を保護

SASE(Secure Access Service Edge)とは?

SASEは、ネットワーク機能とセキュリティ機能を統合したクラウドベースのセキュリティアーキテクチャです。ゼロトラストの考え方を実現するための具体的な技術として、クラウド上でセキュリティを提供し、どこからでも安全なアクセスを可能にすることを目的としています。

SASEの主な特徴

クラウドベースのセキュリティ(VPN不要で安全なアクセス)
ネットワークとセキュリティの統合(SD-WAN+セキュリティ機能)
リモートワークに最適(どこからでも安全な接続)

SASEの導入メリット

ネットワークの簡素化:VPNやファイアウォールの管理負担を軽減
クラウド環境との親和性:SaaSやIaaSとの統合が容易
セキュリティの一元管理:複数拠点・デバイスのアクセスを統合管理

ゼロトラスト vs. SASE:どちらを選ぶべきか?

項目ゼロトラストSASE
概念セキュリティの考え方セキュリティの実装方法
主な機能アクセス制御・認証強化ネットワーク+セキュリティ統合
導入対象企業全体のセキュリティポリシークラウド環境・リモートワーク向け
メリット内部・外部の脅威を防ぐネットワークの簡素化&安全性向上

結論

企業のセキュリティポリシーを強化したい → ゼロトラスト
クラウド環境やリモートワークを安全に運用したい → SASE

企業や個人が取り入れるべき対策

ゼロトラストとSASEは、単独で導入するのではなく、組み合わせることでより強固なセキュリティを実現できます。企業や個人が取り入れるべき対策は以下の通りです。

企業向けの対策

ゼロトラストの導入(アクセス制御・認証強化)
SASEの活用(クラウドベースのセキュリティ統合)
多要素認証(MFA)の設定(パスワード+追加認証)
データ暗号化と漏洩対策(重要情報の保護)

個人向けの対策

VPNの代わりにSASEを活用(安全なネットワーク接続)
ゼロトラストの考え方を意識(すべてのアクセスを慎重に管理)
パスワード管理ツールの利用(安全なログイン管理)
フィッシング対策(不審なリンクやメールに注意)

まとめ

ゼロトラスト とSASEは、現代のサイバーセキュリティにおいて重要な役割を果たします。ゼロトラストは「考え方」SASEは「実装方法」 という違いがあり、両者を組み合わせることでより強固なセキュリティを実現できます。

企業は、ゼロトラストの原則を取り入れながら、SASEを活用してネットワークの安全性を向上させることで、リモートワークやクラウド環境に適したセキュリティ対策を構築できます。
阿久梨絵でした!

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