こんにちは、阿久梨絵です!
プロ野球 の試合中、打者が打席に向かうたびに流れる「1番 センター ○○」というアナウンス。
初回ならまだしも、2打席目、3打席目でも毎回「打順+守備位置+名前」が繰り返される。
でもその情報、バックスクリーン(電光掲示板)を見ればすでに表示されている。
打順も守備位置も、名前も、成績も――すべて視覚的に把握できる時代だ。
この慣習、果たして今の時代に合っているのだろうか?
守備位置は打席に関係ない
打者が打席に立つとき、観客が知りたいのは
・今打つのは誰か?
・何番打者か?
・どんな成績か?
守備位置はこの場面ではまったく関係ない情報だ。しかも、代打の選手が登場する際には「代打 ○○」とだけアナウンスされる。守備につかないからだ。ならば、スタメン選手も打席に立つときは「○番 ○○」だけでよいのでは?
音声UIとしての球場アナウンス
この違和感、ITの世界では「UX(ユーザー体験)」の問題として捉えられる。
球場アナウンスは、言ってみれば音声UIだ。ユーザー(観客)に対して、音声で情報を提供するインターフェース。
そのUIが毎回同じ冗長な情報を繰り返すとしたら、ユーザーはどう感じるだろう?
たとえば、音声アシスタントが「今日の天気は晴れです。気温は25度です。あなたの現在地は神奈川県横浜市です」と毎回言ってきたら、うんざりするはずだ。
→ 必要な情報だけを、文脈に応じて簡潔に伝えるのが、良いUXの基本。
つまり、情報は「いつ・どこで・誰に」見せるかが重要。
打席アナウンスも同じで、「スタメン発表」では守備位置が必要だが、「打席」では不要といえる。
→ 守備位置は文脈外の情報なのだ。
AI音声アシスタントとの比較
CopilotやSiriのようなAIが、打席アナウンスを最適化するとしたらどうなるか?
・「3番 ○○。今季打率.312、前打席はライト前ヒット」
・「代打 ○○。今季代打成功率.278」
つまり、打席に関連する情報だけを、文脈に応じて提示する。
これこそが、現代的な情報設計であり、UXのあるべき姿だ。
試合テンポにも影響する
守備位置まで読み上げることで、数秒のロスが生まれる。それが9回まで続けば、数分単位の積み重ねになる。
テンポの良い試合運びを目指すなら、アナウンスの最適化も一つの手段だ。
結論:打席アナウンスは再設計すべき
打席に向かう選手へのアナウンスは、「打順+名前」だけで十分。
守備位置は不要であり、情報の最適化と試合テンポの改善のためにも、見直すべき慣習といえます。
昭和の時代には意味があったかもしれないが、今は視覚情報とデジタル環境が整っている。
アナウンスは「必要な情報だけを、文脈に応じて簡潔に」伝えるべき時代に来ている。
あなたはどう思う?
プロ野球 で「1番 センター ○○」は、打席に向かうときにも必要だと思いますか?
それとも、もっとスマートなアナウンスがあってもいいと思いますか?
昭和の名残、試合のスピードアップ化と言われながらも、
結局は「お客さんが慣れてるから」?
なんとなく?恒例だから?
…私だけの違和感かもしれません。
阿久梨絵でした!
