こんにちは、阿久梨絵です!
「上司のお気に入りだけが昇進する」
「あの人は何をしても怒られない」
「頑張っても評価されないのは、あの人がいるから」
こうした“ 特別扱い ”――つまり贔屓や冷遇が、組織の中で当たり前のように存在していませんか?
一見、些細なことに見えても、それは組織の信頼と公平性を静かに破壊する毒です。
この記事では、特定の人を 特別扱い することがなぜ組織を滅ぼすのか、そのメカニズムと対処法をわかりやすく解説します。
1. 特別扱いがもたらす“5つの弊害”
① 公平性の崩壊 → 信頼の喪失
「頑張っても報われない」と感じた瞬間、
人は組織への信頼を失い、モチベーションを下げます。
これは、評価制度そのものの信用失墜にもつながります。
② チームの分断と対立
贔屓される人と、そうでない人。
“見えない派閥”が生まれ、チームの一体感が崩れます。
結果として、協力よりも牽制が優先されるようになります。
③ 優秀な人材の流出
「実力ではなく、上司との距離で評価が決まる」
そう感じた優秀な人材は、よりフェアな環境を求めて離職します。
残るのは、忖度に長けた“イエスマン”ばかりに。
④ リーダーへの信頼低下
特定の人を贔屓する上司は、「私情で動く人」と見なされます。
その結果、指示が通らなくなり、リーダーシップが機能不全に。
⑤ 組織文化の劣化
「空気を読む」「上に気に入られる」ことが評価される文化は、
挑戦・提案・改善といった健全な行動を抑圧します。
やがて、変化に弱く、硬直した組織ができあがります。
2. なぜ“特別扱い”は起こるのか?
・無意識のバイアス(似た価値観の人を好む)
・過去の恩義や私的な関係性
・リーダーの不安や依存心(「この人だけは裏切らない」)
・評価制度の曖昧さ(成果より印象が重視される)
つまり、制度と意識の両面に原因があるのです。
3. 組織が“滅びる”とはどういうことか?
・優秀な人が辞め、残るのは声の大きい人だけになる
・現場の声が届かず、意思決定が歪む
・顧客よりも“社内政治”が優先されるようになる
・変化に対応できず、競争力を失う
これらはすべて、“静かな崩壊”として進行します。
気づいたときには、組織の根幹が腐っていることも。
4. 対処法:組織を“公平”に保つために
評価基準を明文化する
「なぜこの人が昇進したのか」が説明できる仕組みを。
フィードバックの透明性を高める
評価は“密室”でなく、オープンな対話の中で行う。
アンコンシャスバイアス研修の導入
無意識の偏見に気づく機会をつくる。
多様な視点での評価(360度評価など)
上司だけでなく、同僚・部下・顧客の声も反映する。
まとめ
・贔屓や冷遇は、信頼・公平・挑戦の文化を壊す
・組織の“静かな崩壊”は、人が辞め、声が消え、変化に取り残されること
・対策には、制度の整備と意識のアップデートが不可欠
「この人だけは 特別扱い 」
その一言が、組織の未来を閉ざすこともある。
公平であることは、組織の“生存戦略”です。
阿久梨絵でした!
