当たり前すぎて気づかない コピー&ペースト のルーツと、Macとの違い

こんにちは、阿久梨絵です。
 コピー&ペースト
CtrlCCtrlV
毎日何気なく使っているこのショートカットキー、ふと疑問に思いませんか?

なんで“C”がコピーで、“V”が貼り付けなの?
そもそも誰が最初に決めたの?
Macだと(コマンド)だけど、どう違うの?

今回は、 コピー&ペースト の起源とショートカットキーの設計思想を、
歴史・UI設計・Macとの違いからひもといてみます。

起源は1983年、Apple LisaのUI設計から

CtrlC/CtrlV のルーツは、Appleが1983年に発売した「Lisa」というコンピュータにあります。

開発者はラリー・テスラー(Larry Tesler)氏
Appleキー(現在の)と組み合わせて

X:切り取り(Cut)
C:コピー(Copy)
V:貼り付け(Paste)
Z:元に戻す(Undo)
・これが現在のショートカットキーの原型になりました

Cは「Copy」の頭文字Xは「切り取りのバツ印」Vは「逆キャレット(挿入の意味)」として選ばれたそうです

なぜ“Z・X・C・V”が並んでいるのか?

QWERTY配列の左下にまとまっている
片手で操作しやすく、マウス操作と両立しやすい設計
・「Z=戻す」「X=切る」「C=コピー」「V=貼る」という編集操作の流れが自然に並ぶ

この設計思想は、MacだけでなくWindowsにも受け継がれ
1990年代のWindows 3.1以降、Ctrlキーとの組み合わせで定着しました

MacとWindowsの違い:⌘キー vs Ctrlキー

操作MacWindows
コピーCCtrlC
貼り付けVCtrlV
切り取りXCtrlX
元に戻すZCtrlZ

・Macでは⌘(コマンド)キーがショートカットの中心
・WindowsではCtrlキーがその役割を担う
・どちらも「左手で押しやすい位置」にキーが集まっているのが共通点

> Macの⌘キーは、もともと“アップルキー”と呼ばれていましたが、スティーブ・ジョブズが「リンゴマーク多すぎ」と言って変更されたという逸話も

ちなみに:昔は「Ctrl+Ins」「Shift+Ins」だった?

Windows黎明期(〜1990年代初頭)には、以下のようなショートカットも存在していました。

CtrlInsert:コピー
ShiftInsert:貼り付け
ShiftDelete:切り取り

これはIBMのCommon User Access(CUA)仕様に基づいたもので、現在でも一部で使えますが、Z・X・C・Vの並びの方が直感的で覚えやすいため、主流からは外れていきました。

まとめ

CtrlCCtrlVは、単なるキーの組み合わせではなく、UI設計の思想と歴史の積み重ねです。

Apple LisaのUI設計が原点
Z・X・C・Vの並びは“編集操作の流れ”を意識した配置
MacとWindowsでキーは違えど、「片手で操作できる快適さ」は共通

当たり前に使ってるものほど、実はよくできてる

そんな視点で、今日もCtrlCを押してみてください。
阿久梨絵でした!

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