こんにちは、阿久梨絵です!
「気づけば納期が迫っている…」「 進捗 報告が思ったより進んでいない…」
そんなとき、プロジェクトマネージャー(PM)は何から手をつけるべきか?
この記事では、進捗遅延が発生したときの“優先順位のつけ方”と“立て直しの実践ステップ”を、現場目線で解説します。
優先順位の基本方針:守るべきは「納期」か「品質」か?
まず最初に確認すべきは、プロジェクトの“最優先価値”です。
・納期厳守が絶対(例:法令対応、広告出稿、イベント連動)
・品質優先で納期は調整可能(例:基幹システム、医療系)
・コスト制約が最優先(例:赤字回避が至上命題)
この“軸”を明確にしないまま立て直しを図ると、チームの判断がブレて混乱が拡大します。
プロマネが取るべき優先順位ステップ
① 状況の可視化(現状把握)
・遅れているのはどのタスクか?
・クリティカルパスに影響しているか?
・誰が、なぜ、どこで詰まっているのか?
→ WBSやバーンダウンチャートで“遅延の構造”を見える化します。
② 影響範囲の特定と分類
・遅延が局所的(特定タスク)か、全体的(構造的)か
・他チームや外部ベンダーへの波及はあるか?
→ “火種”の大きさと広がり方を把握し、対応の優先度を決めます。
③ 立て直し方針の決定(守るものを決める)
・スコープを削る?(機能削減・後回し)
・リソースを増やす?(要員追加・外注)
・スケジュールを延ばす?(顧客と交渉)
→ 「何を守り、何を犠牲にするか」を明確にし、関係者と合意形成します。
④ タスクの再設計と再優先付け
・タスクを細分化・再配分し、詰まりを解消
・クリティカルパス上のタスクを最優先で着手
・並列化できる作業は同時進行に切り替える
→ 「今、誰が、何をすべきか」が明確になるよう再設計します。
⑤ コミュニケーションと進捗監視の強化
・朝会・夕会・Slackチェックインなどで進捗を短サイクルで確認
・ステークホルダーへの報告頻度を上げ、信頼の維持と期待値調整
→ 情報の“透明性”が、立て直しのスピードを左右します。
補足:やってはいけないNG対応
・「とにかく頑張って」式の精神論
・要因分析をせずにリソースだけ増やす
・遅延を隠して報告を遅らせる
→ これらは一時的に場をしのげても、中長期的に信頼と品質を損なうリスクがあります。
まとめ
進捗 遅延は、プロジェクトにとって避けられないリスクのひとつ。
大切なのは、冷静に状況を見極め、守るべき価値を軸に優先順位を再設計することです。
プロマネの腕の見せ所は、トラブル時の“判断と設計力”。
焦らず、でも確実に、プロジェクトを再び軌道に乗せていきましょう。
阿久梨絵でした!