こんにちは、阿久梨絵です。
駅の改札で「ピッ」とタッチするだけで通れるICカード。
でもふと疑問に思ったことはありませんか?
「ICカードって電池ないのにどうして動くの?」
「じゃあ、 スマホ のバッテリーがゼロでもモバイルSuicaは使えるの?」
今回はそんな“ちょっと気になる”非接触通信の仕組みを、やさしく解説してみます。
ICカードはなぜ電池なしで動くの?
SuicaやPASMOなどの交通系ICカードは、電池を内蔵していません。
それでも改札にかざすだけで反応するのは、「電磁誘導」という仕組みがあるからです。
電磁誘導とは?
改札機の読み取り部には、コイルが内蔵されていて磁界を発生させています。
ICカードにも小さなコイルが入っていて、改札機に近づけるとその磁界を受けて誘導電流が発生。
この電力でICチップが一瞬だけ起動し、通信が行われるのです。
つまり、改札機がカードに電気を“送っている”というわけですね。
スマホのモバイルSuicaはどうなの?
ここで気になるのが、スマホに入れたモバイルSuica。
これも非接触通信(NFC)で改札とやり取りしていますが、ICカードとは仕組みが少し違います。
スマホは「電池ゼロ」だと使えない?
結論から言うと、ほとんどのスマホではバッテリーが完全にゼロだと改札を通れません。
なぜなら、スマホのNFC機能(FeliCaなど)は、本体の電源が入っている状態でしか動作しないからです。
ICカードのように“外部からの電磁誘導だけで動く”わけではないんですね。
例外:一部のAndroidスマホは「電源オフでも使える」?
実は、一部のAndroidスマホ(おサイフケータイ対応機種)では、
「バッテリーが切れていても一定時間はNFCが使える」機能を備えているものがあります。
これは「NFCクラッシュリカバリ」や「バッテリーバックアップ」などと呼ばれ、
電源が落ちても一時的に改札を通れるように設計されているんです。
ただし、すべての機種が対応しているわけではなく、iPhone(モバイルSuica)ではバッテリーが切れると使えません。
まとめ
項目 | 交通系ICカード | モバイルSuica(スマホ) |
---|---|---|
電源 | 不要(電磁誘導で起動) | 必要(スマホ本体の電力) |
バッテリーゼロ時 | 改札通過OK | 通過不可(例外あり) |
通信方式 | FeliCa(NFC) | FeliCa(NFC) |
利便性 | 軽くて確実 | 多機能で便利だが電源依存 |
ちょっとした工夫で“改札トラブル”を防ごう
・ スマホ 派の人は、バッテリー残量に注意(特に帰宅ラッシュ時)
・モバイルSuicaを使うなら、予備バッテリーを持ち歩くのも安心
・不安なときは、ICカードを併用するのもアリ
次に改札を通るとき、
「このカード、電池ないのに動いてるんだなぁ」と思い出してみてください。
日常の中にある“ちょっとしたテクノロジー”が、きっと面白く見えてくるはずです。
阿久梨絵でした!