こんにちは、阿久梨絵です!
ダイソーの セルフレジ を使っていて、ふとこんな疑問を持ったことはありませんか?
「同じ商品を2個買うのに、なんで1個ずつスキャンしなきゃいけないの?」
「“×2”って入力できたらラクなのに…」
実はこの仕様、単なる不便ではなく、裏側にある“IT設計の意図”が関係しているんです。
今回は、そんなセルフレジの“ちょっとした謎”を、POSとUXの視点から解き明かしてみます。
ダイソーのセルフレジは「POS端末+UX設計」のハイブリッド
まず前提として、ダイソーのセルフレジは単なるレジではなく、POS(販売時点情報管理)システムの一部です。
つまり、「何が・いつ・どこで・いくつ売れたか」をSKU(商品単位)で正確に記録することが求められています。
たとえ全品110円でも、JANコード(バーコード)で商品ごとに在庫を管理しているため、同じ商品でも1点ずつスキャンしないと、正確な販売データが取れないのです。
なぜ「×2」入力ができないの?
実は、店員モードでは「×2」などの数量入力が可能なセルフレジもあります。
それでも一般ユーザーには開放されていない理由は、主に以下の2つです。
① 万引き・スキャン漏れ防止のため
・同じ商品を2個持っていて、1個だけスキャンして「×2」と入力したつもりが、実際には1個しか入力されていなかった
・あるいは、意図的に1個しかスキャンせずに2個持ち帰るといった不正行為
こうしたリスクを避けるため、「1個ずつスキャンする」ことがUXとして“あえて不便に設計されている”のです。
② 操作ミスによるトラブルを防ぐため
・「×2」の入力方法がわからず、スキャン漏れや二重スキャンが発生
・結果として、店員呼び出しや返金対応が必要になる
セルフレジは“誰でも使える”ことが前提なので、操作を極力シンプルに保つことが優先されているのです。
じゃあ、どうすればラクにスキャンできる?
現時点では、同じ商品でも1個ずつスキャンするしかありません。
ただし、以下のような工夫でストレスを減らすことはできます。
・違う商品を間に挟んでスキャンする(連続スキャン時の警告音を回避)
・大量購入時は有人レジを選ぶ(一部店舗では有人レジ併設)
また、今後のアップデートで「数量入力モード」が導入される可能性もゼロではありません。
ユーザーの声が多ければ、改善されるかもしれませんね。
まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
なぜ1個ずつスキャン? | SKU単位での在庫管理とPOS記録のため |
数量入力できない理由 | 万引き防止・操作ミス防止のため |
店員モードでは可能? | 一部端末では「×2」入力が可能な仕様もあり |
対処法 | 商品を1個ずつスキャン/有人レジを活用 |
次にダイソーの セルフレジ で「ピッ、ピッ」と繰り返すとき、「これはPOSとUXのせめぎ合いなんだな」と思い出してみてください。
“ちょっと不便”の裏には、ちゃんとした理由がある。
そんな視点でセルフレジを眺めると、日常のITが少しだけ面白く見えてくるかもしれません。
阿久梨絵でした!