こんにちは、阿久梨絵です。
スマホアプリで「くじを引いてポイントGET!」「クイズに答えて抽選に参加!」
そんなキャンペーン、ついつい参加してしまいますよね。
でも、こんな経験ありませんか?
「最初は当たったのに、それ以降まったく当たらない…」
「あれ?これって偶然?それとも…」
実はそれ、偶然ではなく“設計された体験”かもしれません。
今回は、くじ・ゲーム・クイズ系 アプリ に仕込まれた心理トリガーと報酬設計の裏側を、やさしく解説してみます。
なぜ“最初だけ当たる”のか?——脳がハマる報酬設計
この現象は、心理学でいう「初回報酬バイアス」や「オペラント条件づけ」に基づいています。
初回で当たると、脳が“快感”を記憶する
→ ドーパミンが分泌され、「またやりたい」と思わせる
“次も当たるかも”という期待が生まれる
→ 実際には当選確率が下がっていても、脳は「前に当たった=また当たるかも」と錯覚
“やめたら損”という心理が働く
→ プロスペクト理論により、「得より損を避けたい」気持ちが継続利用を促す
これは“変動報酬スケジュール”という心理設計
この仕組みは、ギャンブルやSNSでも使われている「変動報酬スケジュール」と呼ばれるものです。
・たまに当たる/たまに通知が来る
→ 予測できない報酬が“中毒性”を生む
→ 「次こそは…」という期待が行動を強化
つまり、“当たるかもしれない”という不確実性こそが、最も人を惹きつけるのです。
すべてのアプリがそうとは限らないけれど…
もちろん、すべてのアプリが意図的に初回当選を仕込んでいるわけではありません。
ただし、「初回だけ当たる」ように感じる設計は、心理的に非常に効果的であるため、マーケティングやUX設計の現場ではよく使われる手法です。
まとめ
現象 | 背景にある心理 |
---|---|
初回だけ当たる | 快感記憶・期待形成・報酬学習 |
その後当たらない | 変動報酬で“やめられない”心理を刺激 |
続けてしまう | 損失回避・習慣化・FOMO(取り残され不安) |
次に アプリ でくじを引いたとき、
「この“当たり”は、私の運じゃなくて“設計された体験”かもしれない」と思い出してみてください。
楽しさの裏には、ちゃんと“人間の脳”を理解した仕掛けがある。
それを知るだけで、アプリとの付き合い方がちょっと変わるかもしれません。
阿久梨絵でした!