なぜ“新しいPCでも遅い”のか?―― ヴィルトの法則 が暴くソフトの落とし穴

こんにちは、阿久梨絵です。
高性能なパソコンに買い替えたのに、なぜか動きがもっさりしてる…」そんな経験、ありませんか?今回はその“なぜ”を解き明かすキーワード、 ヴィルトの法則 をご紹介します。

ヴィルトの法則とは?

「ソフトウェアは、ハードウェアが高速化するより急速に低速化する」

ソフトウェア工学の第一人者、ニクラウス・ヴィルト(Niklaus Wirth)によって提唱された法則です。
この法則は、ハードウェア性能の進化に甘えてソフトウェアがどんどん“重く”なってしまう現象をシンプルに表現しています。

実例:「昔よりスペックは倍、なのに動作は遅い…?」

ブラウザの起動がもっさり
アプリのロードが遅い
OS全体がもたつく感じがする

これ、すべてヴィルトの法則の影響かもしれません。
ハードが速くなっても、ソフトがそれ以上に複雑化・肥大化してしまえば意味がないのです。

原因は「処理の無駄」と「過剰な機能」

最近のソフトウェアは、機能満載&リッチなUIが当たり前。
しかしその裏側では、不要なループ処理や無駄な描画などが蓄積され、パフォーマンスを奪っています

活用法:ヴィルトの法則を“逆に活かす”3つの視点

処理をシンプルにする

 → UIアニメーションの見直しや、冗長な機能を削ることで高速化が可能に。

コードレビューとプロファイリングを定期化

 → 処理負荷の高い箇所を定期的に洗い出し、最適化する文化を。

ハードに頼らず、ソフトで速くする意識を持つ

 → 「メモリ増設すればOK」ではなく、根本から軽くする思考が重要。

まとめ

ヴィルトの法則 は、便利さを追求するあまり見落とされがちなソフトウェア設計の落とし穴を突いています。
最新スペックに頼らず、今あるリソースをいかに“軽やかに”活用できるかが、これからの開発には求められています。
阿久梨絵でした!

上部へスクロール
Verified by MonsterInsights