ソフトウェアテストにおける ドライバ とスタブの役割とは?

こんにちは、阿久梨絵です!
ソフトウェア開発において、テストは欠かせないプロセスです。その中でも「 ドライバ 」と「スタブ」という用語は、特に単体テストや統合テストでよく登場します。今回は、この2つの用語の役割と使い方について解説します。

ドライバ (Driver) とは?

ドライバは、テスト対象となるモジュールを呼び出し、動作を確認するための仮想的な「呼び出し元」のプログラムです。実際のシステムではテスト対象となるモジュールを利用する他のモジュールが存在しますが、それがまだ開発されていない場合や、モジュール単体でテストしたい場合に、ドライバが利用されます。

例えば

目的: テスト対象モジュールに適切な入力を提供し、その出力を確認する。
使用例: Aモジュールをテストしたいが、Bモジュール(Aを呼び出す側)が未完成の場合、Bモジュールの代わりにドライバを作成してテストを実行します。

スタブ (Stub) とは?

スタブは、テスト対象モジュールが利用する下位モジュールを模倣した仮想的なプログラムです。テスト対象のモジュールが他のモジュールに依存している場合に、それを置き換えるために利用されます。

例えば

目的: テスト対象モジュールが依存するモジュールの代わりに、簡易的な応答や処理を行う。
使用例: AモジュールがCモジュールに依存している場合、Cが未完成であれば、その代わりにスタブを用いてAをテストします。

ドライバとスタブの違い

項目ドライバスタブ
役割テスト対象を呼び出す側のプログラムテスト対象が呼び出す側のプログラム
主な使用場面上位モジュールが未完成の場合のテスト下位モジュールが未完成の場合のテスト
目的テスト対象に入力を与え、その出力を検証するテスト対象の依存関係を模倣してテストの補助をする

なぜドライバとスタブが重要なのか?

ドライバとスタブを使用することで、まだ完成していないモジュールがあっても、テストの進行を妨げずに開発を進めることができます。これにより、開発の早い段階でバグを発見でき、後々の修正コストを削減することができます。

まとめ

ソフトウェアテストでは、ドライバとスタブは欠かせないツールです。それぞれの役割を理解し、適切に活用することで、効率的かつ高品質なソフトウェア開発が可能になります。皆さんのプロジェクトでも、ぜひこれらの技術を活用してみてください!
阿久梨絵でした!

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