こんにちは、阿久梨絵です!
IT業界で広く使われる「 SQL 」という言葉。データベースを扱う際には欠かせない技術ですが、その名前の由来や誕生の背景については意外と知られていないかもしれません。この記事では、SQLとは何を意味するのか、そしてどのような経緯で生まれたのかを詳しく解説します。
SQLとは?名前の意味を解説
SQLは、Structured Query Language(構造化問合せ言語) の略称です。この言葉は、そのままデータベースと対話するための言語を表しています。
Structured
・データが一定の構造(テーブル形式など)に基づいて管理されることを意味します。
Query
・データを問い合わせること、つまり必要な情報を検索したり取得することを指します。
Language
・プログラミング言語の一種であり、データベースとやり取りするための命令を記述します。
SQLは、データの取得、挿入、更新、削除などの操作を簡単に行うことを可能にするため、非常に重要な役割を果たします。
SQLの誕生の経緯
SQLが誕生した背景には、データベース管理の進化がありました。以下にその歴史的な流れをまとめます。
1. 1970年代:リレーショナルデータベースの概念
・1970年に、エドガー・F・コッドがリレーショナルデータベースの概念を提唱しました。このデータベースモデルは、データを行と列で整理して管理する方法です。
・彼の論文「A Relational Model of Data for Large Shared Data Banks」で、リレーショナルモデルの基礎が築かれました。
2. IBMによる研究とSQLの誕生
・1970年代後半、IBMはリレーショナルデータベースに関する研究を進め、その一環として「SEQUEL(Structured English Query Language)」という言語を開発しました。この言語が後に「SQL」として改名されます。
・SEQUELの目的は、英語のような簡単な文法でデータを操作できる言語を提供することでした。
3. SQLの標準化
・1986年、SQLはANSI(米国標準化協会)によって標準化されました。その後、ISO(国際標準化機構)によっても認められ、現在のように広く利用されるようになります。
SQLの役割と重要性
SQLは、単なるデータ操作の言語にとどまらず、データベース管理の中心的な役割を果たします。
簡単で直感的な文法
・「SELECT」「INSERT」「UPDATE」など、読みやすい英語に近い命令で操作できます。
普遍性
・MySQL、PostgreSQL、Microsoft SQL Server、Oracle Databaseなど、ほぼすべてのリレーショナルデータベースで使用されています。
柔軟性
・小規模なプロジェクトから大規模な企業システムまで、あらゆる場面でSQLは利用可能です。
まとめ
SQL は「Structured Query Language」の略であり、その目的は、データベースと効率的に対話することです。1970年代にエドガー・F・コッドが提唱したリレーショナルモデルを基盤に、IBMが開発した「SEQUEL」が起源となり、現在では世界中で広く使われています。
そのシンプルな文法と強力な機能により、SQLはデータベース操作の標準として確固たる地位を築いてきました。これからデータベースに触れる方も、SQLの基礎を学ぶことでより効率的なデータ管理が可能になるでしょう。
阿久梨絵でした!