IEEE 802 シリーズの名前の由来とは?その背景と意義を探る

こんにちは、阿久梨絵です!
コンピュータネットワークの分野で広く知られている IEEE 802 シリーズこの名前には一体どんな由来があるのでしょうか?この記事では、 IEEE 802 シリーズの名前の由来やその背景について詳しく解説します。

IEEEとは?

IEEE (Institute of Electrical and Electronics Engineers)は、電気工学、電子工学、情報工学の分野で世界最大の専門組織です。IEEEは、技術の進歩を促進し、標準を策定することで、様々な技術分野でのイノベーションを支えています。

802 という番号の意味

1. 始まりの年

IEEE 802 シリーズの「802」という番号は、この標準化プロジェクトが始まった年、すなわち1980年2月に由来しています。この時期に、初めてローカルエリアネットワーク(LAN)の標準化に向けた取り組みが始まりました。

2. 標準化のプロセス

IEEEは、各プロジェクトに一意の番号を割り当てます。この番号は、プロジェクトの識別と管理のために使用されます。802は、ローカルエリアネットワークに関連するプロジェクトに割り当てられた番号であり、現在では無線LAN(Wi-Fi)や有線LAN(イーサネット)など、広範なネットワーク技術をカバーしています。

IEEE 802 シリーズの構成

IEEE 802 シリーズは、さまざまなネットワーク技術をカバーするサブプロジェクトに分かれています。以下は、代表的なサブプロジェクトの一部です。

IEEE 802.3(イーサネット)

IEEE 802.3i: 10BASE-Tを定義する規格で、10Mbpsのデータ転送速度を提供します。
IEEE 802.3u: 100BASE-TXを定義するファストイーサネット規格で、100Mbpsのデータ転送速度を提供します。
IEEE 802.3ab: 1000BASE-Tを定義するギガビットイーサネット規格で、1Gbpsのデータ転送速度を提供します。
IEEE 802.3an: 10GBASE-Tを定義する10ギガビットイーサネット規格で、10Gbpsのデータ転送速度を提供します。

IEEE 802.11(無線LAN)

IEEE 802.11a: 5GHz帯域を使用し、最大54Mbpsのデータ転送速度を提供します。
IEEE 802.11b: 2.4GHz帯域を使用し、最大11Mbpsのデータ転送速度を提供します。
IEEE 802.11g: 2.4GHz帯域を使用し、最大54Mbpsのデータ転送速度を提供します。
IEEE 802.11n: 2.4GHzおよび5GHz帯域を使用し、最大600Mbpsのデータ転送速度を提供します。
IEEE 802.11ac: 5GHz帯域を使用し、最大1.3Gbpsのデータ転送速度を提供します。
IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6): 2.4GHzおよび5GHz帯域を使用し、最大9.6Gbpsのデータ転送速度を提供します。

まとめ

 IEEE 802 シリーズの「802」という名前は、標準化プロジェクトが始まった1980年2月に由来しています。IEEEは、各プロジェクトに一意の番号を割り当て、技術の進歩を支える標準化活動を行っています。 IEEE 802 シリーズは、イーサネットや無線LANなど、現代のネットワーク技術の基盤を築く重要な規格群として知られています。
阿久梨絵でした!

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