Windows エクスプローラー のソート方法:自然順序(Natural Sorting)の仕組みとコード体系

阿久梨絵です!
ファイルやフォルダの管理は、多くの人にとって日々の作業の一部です。その中でも特に注目したいのが、Windows エクスプローラー でのソート方法です。英字と数字が混在する場合、自然順序(Natural Sorting)が非常に便利です。本記事では、その仕組み利点、さらにコード体系について詳しく解説します。

コード体系とは?

まず、コード体系について説明します。コンピュータは文字や数字内部的に数値として扱う必要があるため、各文字や数字に特定の数値を割り当てています。これを「文字コード」と呼びます。代表的な文字コードにはASCII(American Standard Code for Information Interchange)やShift JIS(Shift Japanese Industrial Standards)があります。

ASCIIコード

‘0’ の ASCIIコードは 48
‘1’ の ASCIIコードは 49
‘A’ の ASCIIコードは 65
‘B’ の ASCIIコードは 66

Shift JIS

‘0’ の Shift JISコードは 0x30
‘1’ の Shift JISコードは 0x31
‘A’ の Shift JISコードは 0x41
‘B’ の Shift JISコードは 0x42

これらのコードを用いて、文字列を順序付けます。

自然順序(Natural Sorting)とは?

自然順序とは、文字列を人間が直感的に理解しやすい順序でソートする方法です。通常の文字列ソートでは、各文字のコード値に基づいて比較されるため、期待した順序にならないことがあります。しかし、自然順序では数値部分と文字部分を個別に比較することで、より自然な順序で並び替えられます。

具体例:AAA と AA1 の場合

まず、次のようなファイル名があるとします。
AAA
AA1

Windows エクスプローラー では、これらを以下の順序で表示します。
昇順でフォルダを表示したとき

これは、文字列の各文字を左から右に順に比較する際、1(数値部分)が A(英字部分)よりも先にソートされるためです。

具体例:100、103、10A の場合

次に、次のようなファイル名があるとします。
桁数が増やせず桁体系の変更もできない場合、0~9を使い切って16進数風に10の扱いで「A」を使用することを想定しています。

100
103
10A

Windows エクスプローラー では、これらを以下の順序で表示します。

昇順でフォルダを表示したとき

この順序が生まれるのは、文字列を次のように処理してソートするためです。

文字列を分解:コードを数値部分文字部分に分けます。

10A: 数値部分「10」と文字部分「A」
100: 数値部分「100
103: 数値部分「103

数値と文字を比較数値部分を数値として、文字部分を文字として比較します。

10A」は数値部分が「10」、文字部分が「A」となるため、「100」や「103」よりもに来ます。

利点

自然順序には多くの利点があります。特に英字と数字が混在している場合、人間が直感的に理解しやすい順序で並び替えられるため、ファイルの管理が容易になります。

まとめ

自然順序(Natural Sorting)は、特に英字と数字が混在する文字列を扱う際に非常に便利なソート方法です。Windows エクスプローラー では、この方法を採用することで、ユーザーにとって理解しやすく直感的なファイルの並び替えを実現しています。日常のファイル管理において、この仕組みを理解することで、より効率的に作業を進めることができるでしょう。
阿久梨絵でした!

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